企業史

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企業史で承継する会社経営のこと

社史では描き切れない経営の根幹や細部を伝える企業史

カンパニーヒストリーレコード:企業史

プロの経営者に委ねる、たたきあげの社員が経営者になる、金融機関や商社から派遣され後に経営を任され救世主になった社長も多いと思います。むしろ企業が拡大していくと、創業家だけでは担うことが不可能なくらい広くかつ高度な経営手腕を問われます。

社長史ではそんな一代のご本人の歴史を記録に残すご提案をしましたが、企業史では創業一族ではないもののその会社の命運を任され、前経営者から受け取ったバトンを、次の経営者を育て繋いでいった歴史を追います。
「自分はそのようなものを残したくない」と感じられる経営者もまたいらっしゃいます。それでも客観的に企業経営の歴史を俯瞰した記録は後世にとって必要で、会社の継続のためには歴史の連続性と文化の継承が必要です。次の世代が反面教師とするかもしれません。それも又、大事な経験なのです。

自身はあくまでもその一部であるとおっしゃられる方もいらっしゃいます。
多くの経営者にとって、ファミリービジネスにとどまらない、社史では描き切れない経営の根幹や細部を伝える、それが企業史です。伝えなければ伝わらない、血筋だけがつながる要因ではない、その歴史の継承にもファミリーヒストリー記録社はお手伝いいたします。

事業承継は親族外承継が49.1%を占めています。

2021年度帝国データバンクの後継者不在率の動向調査によると、親族内承継の割合は38.3%に達していますが、その割合はゆるやかに減少しています。事業承継は今や、親子・親族間によらない親族外承継が49.1%を占めているのです。

カンパニーヒストリーレコード:後継者不在率の動向調査
【出典】2021年度帝国データバンクの後継者不在率の動向調査
カンパニーヒストリーレコード:事業承継に関するアンケート・ヒアリング調査
【出典】中小企業庁委託「中小企業における事業承継に関するアンケート・ヒアリング調査」
(2016年2月、㈱帝国データバンク)(再編・加工)

収録される内容

企業史に収録される主な内容を具体的にご案内いたします。
記載内容は一例です。お客様毎に収録内容はそれぞれ異なります。

収録される内容例 1. 承継までの歴史
2. 承継者の足跡
3. 戦前・戦中のこと(従軍の足跡も
4. 危機と成長、安定
5. そして現在
6. 影響を受け、お世話になった方のこと
7. 売上推移、取引先との関係など

「企業史」の6つのポイント

「企業史」だからできる会社経営を軸とした創業史の作成します。

6つのポイント 1. 創業のきっかけがわかる
2. 会社の核や軸となるものが見えてくる
3. 判断の基盤となる思いが分かる
4. 財務諸表の数字には表れない大切な会社の価値が見える
5. 後継者の人物像が明確になる
6. 暗黙知を承継することができる

価格

価格はお客様毎に異なりますが、企業史については記載の価格より構成させていただきます。
※表示価格は目安です。お客様のご要望や提供資料・未整理の資料の量、取材先関係者数・関係する家の多少によって料金が決定いたします。

企業史

200万円~(税込価格:220万円~)

追加調査 調査の内容により異なります。
  • 小為替代実費はお客様によって異なりますが、1姓につき平均5,000円程度です。
  • 戸籍謄本を全て取り寄せ済みの場合は、1姓につき3,000差し引きます。

事例

  • 明治時代、網本で一時は成功したご先祖、しかしその後没落。家族と共にその地を離れ開拓農家として辛酸をなめました。何年かの努力の末、元の土地を買い戻して父祖の地に戻ることができました。そんな両親を見て育ったため上京して独力で頑張ろうとした祖父。祖父は鶏卵商になり、多くの飲食店と取引するようになりました。
  • 父は小さい頃から荷車を運び、卸市場で稲わらで覆った鶏卵の木箱を乗せ、町内の割烹や料理店、商店に配達する仕事をさせられました。学校へ行く前の時間に、同級生を見かけると隠れたと言います。「恥ずかしかった…」「こんな仕事はやりたくない」
  • 祖父に反発する気持ちもあり、一生懸命勉強して薬学部に入ります。その頃関西では薬屋から始まった「主婦の店ダイエー」が話題になっていました。卒業後修行に入った薬品店でも、厳しくしつけられました。その後鶏卵の倉庫の一部を改装、やっと自分の店を持ちました。
  • それまでの薬品店は、お客さまを下に見て価格は高く、態度も横柄な店が多かったといいます。父は関西で人気のダイエーを視察。お客さまに寄り添って地域で一番の店を作ろうと張り切ります。従来の薬品店からは様々な嫌がらせを受けたり、大手メーカーも取引をしてくれません。
  • それでも父は…業種は違えども祖父、父とつながる商いの心は時代が変わっても伝わっていた、そんな一族の歴史は創業一族史とも違いますし、社長史の重なりとも言えるかもしれません。祖父の記録した小冊子と父へのヒアリング、文献調査や父祖の地に残る本家の資料、墓地調査などを経て1冊の、どこにもない1冊の本ができました。
  • 江戸時代末期生まれの農家の長男だった彼は、勉学に励み上京。叔父の経営する宝飾店に丁稚奉公に入ります。飾り職人の家を1軒1軒まわり、明治維新で始まった洋装文化を背景とした紳士のおしゃれ用品を集めます。金属が多く痩せた青年の背中には重いものでした。
  • そこで彼は職人を一か所に集めて、それまでの家内制手工業から分業で宝飾品を制作する工場を作ったのです。その後は時代の流れとともに大きく会社は発展していきます。しかしその後…創業の歴史が不透明だったこちらの会社には、ありとあらゆる文献資料を集めるところから調査は開始しました。
  • 出身地の宗門人別帳が見つかり、江戸時代の半ばから代々農家でしたが地主でもあり、地元の神社などにご先祖の名前がありました。文献も数百を超えるものをすべて目を通します。雑多な資料の中にも毎年の記録を重ねると当時の商売の変遷が見えてきます。雑誌記事も世相を反映した文がその会社の様子をうかがうことができます。
  • 江戸時代創業の会社ももちろんあります。しかし例えば東京では、江戸の町を焼き尽くした火事が何度となくありました。関東大震災、東京大空襲と、木や紙の資料が焼失してしまっています。寺社も例外なく、過去帳や位牌が焼失し、さらに石であっても高熱のため表面が読めなくなったものもあるのです。